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【相続法改正】遺産分割前に他の相続人が処分しても公平になるよう明文化

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財産の話し方を話合う2つの人形

平成30年7月6日に成立し同月13日に公布された相続に関する法改正では、相続開始後の共同相続人による財産処分についての明文化が行われました。

この見直しにより、遺産をどう分け合うかを相続人同士で話し合う前に、相続人のうちの一人が勝手に処分してしまった場合の解釈が明確になります。

 

相続開始後の共同相続人による財産処分について現行制度の問題点

預金通帳と現金

現行制度では、相続人の間で遺産分割をする前に、誰かが遺産を処分してしまったと場合の明確な規定はありませんでした。

以下の規定により相続が発生した時点で、相続人が複数いる場合は共有となります。

 

民法第898条
相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。

 

遺産分割は、遺産分割の時に存在する財産を分ける手続きであると考えられています。
その点、生前に親からお金をもらっていた相続人が法定相続が共有持分を処分すると他の相続人との不公平が生じると指摘がされていました。

たとえば、父が亡くなり、兄弟2人が相続人の場合で、遺産は現金が2,000万円分とします。

本来であれば、遺産の総額は2000万円で
二人で分ける場合1000万円ずつが妥当です。

兄は父の生前からお金の管理を任されていたので、父の死後すぐに、預金の2,000万円のうち1,000万円を密かに引き出しました。

現行制度では、残った1,000万円が遺産の対象となり、2人で分割することになります。

それぞれが500万円ずつとなりますが、実際には兄はすでに1,000万円引き出しているため、1,500万円を手に入れることになります。

<兄の出金がなかった場合>

預金2,000万円=遺産

兄 1000万円
弟 1000万円

<兄が出金した場合>

預金2,000万円ー出金1,000万円=1,000万円=遺産

兄 出金した1,000万円 + 遺産分割で分けた預金 500万円 = 1500万円
弟 遺産分割で分けた預金 500万円

これでは不公平なってしまいます。

 

共同相続人が勝手に処分した財産は遺産に含めることに

相続財産が多い人形と少ない人形

上記のような場合、現行制度のもとで不公平を解消したければ、財産を処分した相続人に対してほかの相続人が民事訴訟を起こさねばなりません。

訴訟となればお金も時間もかかります。

しかし、それでも処分された財産を回収できる可能性が高くなく、十分に救済されるとは言えない状況でした。

そこで、今回の法改正では、相続開始後に相続人によって処分されてしまった財産も遺産の対象として含めることになりました。

改正民法第906条の2
遺産の分割前に遺産に属する財産が処分された場合であっても、共同相続人は、その全員の同意により、当該処分された財産が遺産の分割時に遺産として存在するものとみなすことができる。

2 前項の規定にかかわらず、共同相続人の一人又は数人により同項の財産が処分されたときは、当該共同相続人については、同項の同意を得ることを要しない。

つまり、残っている預金は1,000万円ですが、以下のように兄が引き出した1,000万円も含めて2,000万円を遺産として分割することが明確になります。

 

法改正後の遺産分割

預金2,000万円=遺産

兄 1/2 1,000万円ー(引き出した1,000万円)=0円
弟 1/2 1,000万円

 

兄はすでに1,000万円を手に入れているので、残った1,000万円を弟が受け取ることができれば、財産が公平に分割されたと言えるでしょう。

 

処分された財産を遺産に含めるための条件

相続財産について話合いをする人形

この制度を利用するには、

財産を処分をした相続人本人を除く共同相続人全員の同意が必要です。

財産を処分した人の同意は必要ありません

上記の場合は兄と弟の2人だけが相続人なので、弟だけの同意となります。

具体的な手続きはこれから施行にあわせて決まっていくと思いますが、実際に処分された遺産があるかどうかの審理を要することなるはずですので、遺産分割が長期化する可能性が考えられます。

しかし、これまで十分な救済措置がなかったことを考えると、法改正で財産が保護される人も多いでしょう。

また遺産に含めることができる対象となるのは、相続開始後、遺産の分け方について話し合う前に処分されてしまった財産です。

兄が、父が生きているうちから父の気づかないところで預金を引き出していた場合、その分は遺産に含まれません。

注意ポイント

  • 生前贈与など生前の財産の贈与は現行制度でも特別受益となり他の相続人が保護されます

 

まとめ

親が生きているうちから、遺産がどれくらいあるのかを把握しておくことも大事です。

エンディングノートを作成して財産を整理しておくのもおすすめです。

エンディングノートについては以下の記事で解説しています。

エンディングノートで始める終活。何を書けばいいのか?

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財産については、「うちは大丈夫」などど思わず、家族みんなで話し合っておきましょう。

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司法書士・行政書士 成川修一

司法書士事務所ローライト湘南 代表 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了 研究所研究員、プロギタリストを経て、神奈川県藤沢市で司法書士・行政書士事務所を運営。 相続、不動産、企業法務が専門分野

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