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生前贈与や事業承継の必須知識。「持ち戻し免除」の使い方

相続財産について話す家族

相続対策として生前贈与が行われますが、行う上で大事な知識の一つに「持ち戻し免除」があります。

最近の民法改正においても持ち戻し免除の規定に変更が加えられている重要な制度です。

将来的に贈与を受けた相続人が争いに巻き込まれないためにも

  • 持ち戻し免除とは何か?
  • 持ち戻し免除のやり方
  • 持ち戻し免除が使われる場面
  • 持ち戻し免除でもできないこと
  • 持ち戻し免除に関する民法改正

について解説します。

 

持ち戻し免除とは何か?

持ち戻し免除とは、生前に受けた特別の利益(特別受益)を相続時になかったことにする意思表示です。

  • 結婚の時に長男にだけ1000万円贈与した
  • 同居の親族の生活費を払ってあげていた
  • 妻に自宅の名義を半分あげた

などの行為は、相続時には相続財産の公平な分配において影響してきます。

この場合、特別受益を受けた相続人は大幅に取り分を減らされてしまうことがあります。

生前好きに財産をあげたことがかえって相続時に苦しめる結果となることもあるのです。

このような事態を防ぐために使われるのが「持ち戻し免除」です。

持ち戻し免除を使うと、上記のような生前の贈与については無視をして、

相続時に残った財産を相続人で公平に分けることができるようになります。

 

持ち戻し免除のやり方

持ち戻し免除については、財産を残す側の意思表示によって行うことができます。

第903条

  1. 共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、第900条から第902条までの規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。
  2. 遺贈又は贈与の価額が、相続分の価額に等しく、又はこれを超えるときは、受遺者又は受贈者は、その相続分を受けることができない。
  3. 被相続人が前2項の規定と異なった意思を表示したときは、その意思に従う。
  4. 婚姻期間が20年以上の夫婦の一方である被相続人が、他の一方に対し、その居住の用に供する建物又はその敷地について遺贈又は贈与をしたときは、当該被相続人は、その遺贈又は贈与について第1項の規定を適用しない旨の意思を表示したものと推定する。

民法903条の3項の部分が持ち戻し免除の規定になります。

持ち戻し免除は意思表示だけでできますので、口頭で行うことも可能です。

ただし、後日争いになった時には、口頭での持ち戻し免除は争いにつながりますので、

  • 贈与契約書内に持ち戻し免除の規定も盛り込む
  • 遺言書の中に特別受益の持ち戻し免除の条項を盛り込む

といった対応を取るのが実務では一般的です。

 

持ち戻し免除が使われる場面

公正証書遺言

持ち戻し免除は以下のような場面で使われます。

  • 生前贈与
  • 事業承継
  • 遺言書

生前贈与については、婚姻、養子縁組、生計の資本の贈与が行われた時に持ち戻し免除が使われます。

逆に愛人に好きに財産をあげてそれを持ち戻し免除するといった使い方はできません。

事業承継でもよく使われます。

子供に会社を譲るときには、親に退職金を支給して株価を下げてから子供に株式を譲るといったことが一般的行われます。

その後、子供が頑張って会社を大きくした場合、特別受益については親が死亡時の株式価格で評価されてしまいます。

子供が頑張って会社を大きくした利益なのに相続時には著しく不利な扱いを受けてしまうことになります。

こうしたことを防ぐために、株式譲渡契約時に遺言書を作成し、相続財産に関しての持ち戻し免除の表示をしておくといった対応をとります。

 

持ち戻し免除でもできないこと

持ち戻しの免除を行うと生前特別に得た利益に関して相続時に考慮をしなくてよくなります。

争いを防ぐうえでも効果的です。

ただし、持ち戻し免除をしても遺留分をなくすことはできません。

遺留分とは兄弟姉妹以外の相続人に保証された最低限の財産の取り分のことです。

全ての財産を生前贈与して持ち戻し免除を行ったからといって、遺留分を侵害するようであれば

相続時に他の相続人から金銭での請求を受けてしまいます。

相続対策では遺留分という相続人の権利についても注意を払う必要があります。

 

持ち戻し免除に関する民法改正

持ち戻し免除に関して、

2019年7月の民法改正で民法第903条4項に追加がされました。

婚姻期間が20年以上の夫婦の一方である被相続人が、

居住用の土地、建物について遺贈又は贈与をしたとき

持ち戻しの免除の意思表示があったものと推定する。

という規定ができました。

特に持ち戻し免除の意思表示がなくても、持ち戻し免除が原則行われます。

もちろん「推定する」となっているので、持ち戻し免除がないと他の相続人が主張することもできますので

遺言書等には持ち戻し免除の旨を記載しておく方が安全です。

 

まとめ

特別受益の持ち戻し免除の規定を気にせず生前贈与などが行われているケースが多いです。

生前贈与にあたっては将来的な相続のことまで考える必要がありますので、

持ち戻し免除の知識が役にたちます。

反対に知識がないと生前贈与はしたものの、財産を希望どおりに残せなかったという事態が起こるので注意してください。

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司法書士・行政書士 成川修一

司法書士事務所ローライト湘南 代表 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了 研究所研究員、プロギタリストを経て、神奈川県藤沢市で司法書士・行政書士事務所を運営。 相続、不動産、企業法務が専門分野

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