認知症への備えとして認知症保険への加入者が急増しています。
太陽生命保険の「ひまわり認知症治療保険」は、発売から2年あまりで35万件の契約数を誇るヒット商品となっています。
認知症への備えとして認知症保険への加入も選択肢の一つになります。
あなたが、
- 将来の介護の費用が心配
- 認知症に対する備えをしておきたい
といった場合は、この記事を読んで認知症保険について理解しておきましょう。
認知症保険とは
認知症保険とは、認知症による経済的リスクをカバーすることに特化した保険です。
契約内容によりますが、認知症になってしまったときに
- 認知症一時金
- 認知症年金
といった二つの保険金の支払いが行われます。
一般的には
認知症一時金 30~50万円
認知症年金 毎年10万円~60万円
といった契約が多いです。
その他の保障、介護保障、医療保障、死亡保障などを特約として付けられる商品もあります。
認知所保険のメリット
認知症保険のメリットは以下の点です。
認知症保険のメリット
- 認知症時の介護費用をカバーできる
- 保険加入できる年齢が幅広い
- 保障内容が幅広く状況に合わせて保険を設計できる
認知症時の介護費用をカバー
一般的に認知症になると、認知症でない方と比べて介護の費用が2倍以上かかります。
厚生労働省の調査によると、認知症の介護費用は以下の金額となっています。
ポイント
■認知症の医療費
1人あたりの入院医療費:344,300円/月
1人あたりの外来医療費: 39,600円/月
■認知症の介護費
介護サービス利用者の1人あたりの在宅介護費:約219万円/年
介護サービス利用者の1人あたりの施設介護費:約353万円/年
かなり高額なことに驚きますよね。
こうした費用の負担を国民年金や厚生年金で賄っていくのは難しいケースもあります。
その場合は、家族が費用を負担することになるでしょう。
認知症保険に入っておけば、保険の支払いで認知症の介護費用の負担を軽減することができます。
保険加入できる年齢が幅広い
認知症保険では、生命保険と違って保険へ加入できる年齢が幅広いことも特徴です。
保険会社によりますが、85歳からでも加入できる商品があります。
高齢になってからでも加入できるというのは大きなメリットです。
保障内容が幅広い
認知症保険では認知症だけではなく、がんや糖尿病などの病気や、骨折などによる入院、徘徊による器物損壊などを一緒に保障する商品などもあります。
保障内容は充実させればそれだけ保険料もあがってしまいますが、不安に合わせた保険へ加入することができます。
認知症保険の商品
実際に認知症保険を扱う各社の商品を見てみましょう。
・損保ジャパン日本興亜ひまわり生命
軽度認知障害・認知症に対し生涯保障する保険内容となっています。
骨折時の治療、災害死亡の保障がついています。
保険料払込期間中の解約返戻金はありません。
詳しい保険の内容は以下のページをご覧ください。
http://www.himawari-life.co.jp/product/ninchi/content/
・太陽生命 ひまわり認知症保険
器質性認知症にはじめて該当し、所定の状態が180日継続した時に保険金が支払われる商品です。
メモ
器質性認知症とは、脳組織の異常が原因で起こる認知症です。代表的なものとしては、アルツハイマー型認知症、脳血管性の認知症があります。認知症全体の80~85%が器質性認知症です。
太陽生命は認知症保険について早くから取り組んでおり、加入者数も多いです。
詳しい内容については以下のページをご覧ください。
太陽生命HP:https://www.taiyo-seimei.co.jp/lineup/mail_order/himawari_prevention.html
・セントプラス 認知症のささえ
製薬会社のエーザイ株式会社と共同開発した保険商品です。
器質性認知症になった時に一時金を支払うタイプの保険です。
保険料は月々163円からと保険料負担の軽いタイプの保険になっています。
詳しい内容は以下のページをご覧ください。
セントプラス HP: https://www.saint-plus-ins.co.jp/sasae/
・第一生命ジャスト認知症保険
大手生命保険会社の認知症保険です。
認知症による要介護状態に一時金で備えるタイプの保険になります。
詳しい内容は以下のページをご覧ください。
第一生命ジャスト認知症保険 HP: https://www.dai-ichi-life.co.jp/examine/lineup/sp/ninchisyo/index.html
・朝日生命 あんしん介護
介護・認知症について幅広い選択肢がある保険です。
認知症に関しては終身年金保険、一時金保険といったタイプがあります。
終身年金保険を選択すれば毎年の介護費用をカバーすることができます。
朝日生命も早くから認知症に特化した保険を扱っている会社です。
詳しく内容は以下のページをご覧ください。
朝日生命 あんしん介護HP: https://www.asahi-life.co.jp/products/lineup/anshin_kaigo.html
認知症保険への加入条件
認知症保険への加入条件としては、
- 標準体タイプ
- 引受基準緩和タイプ
の2つがあります。
健康な方であれば標準体タイプ、持病や入院歴があるなら引受基準緩和タイプを選択することになります。
ただし、過去に通院や入院があったとしても現在健康状態がよければ標準体タイプでの加入も可能とする会社もあります。
高齢になってからでも簡単な告知によって加入できるタイプの保険もありますので、高齢での加入を検討しているなら探してみましょう。
認知症に特化した保険は、生命保険などに比べて比較的加入しやすいです。
認知症保険の支払い条件
認知症保険への加入を検討する場合には、支払い条件についても理解しておかなければなりません。
保険会社がごとに一定に支払い条件があります。
- 器質性認知症であることが条件
- 要介護〇以上が必要
- 〇日以上継続して症状がみられる
など、各社の定めた条件に当てはまる場合に保険金が支払われます。
認知症にはなったが保険金が受け取れないといったケースがあります。
契約時に保険金の支払い条件を確認しておきましょう。
認知症保険の注意点
認知症保険は加入条件がゆるやかで保障の範囲も広くできますが次の点に注意しましょう。
- 認知症になってからは加入できない
- 保険料の負担をあげすぎない
- 高齢になるほど保険料は高くなる
- 保険料払込み期間中には解約返戻金のないものがほとんど
当たり前のことですが、認知所保険は認知症になってからは加入ができません。数か月であっという間に重度の認知症になってしまうというケースもあるので注意が必要です。
また、高齢になってからの加入や年金タイプの場合は保険料が高くなります。
認知症に備えるのであれば、
なるべく早めに加入して保障される期間を長く取る
ことが有効です。
まとめ
認知症が大きな社会問題として取り上げられています。
国の予測では、今後65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症患者になるとのデータがあります。
認知症は誰もがなりうる病気です。
介護の費用負担で家族に迷惑がかからないよう認知症保険への加入を検討してみてください。