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法務省が遺産分割協議の期限を10年とする制度を検討。相続手続放置には重大問題も!

法務省では話し合いで誰がどれだけ相続をするかという遺産分割協議について、相続開始から10年に限ることを検討しています。

これまで遺産分割協議の期間には制限がなく、50年前の相続について遺産分割協議をすることも可能でした。

このことによってさまざまな問題が生じたことから法務省は遺産分割協議についての法改正を検討することになりました。

遺産分割協議の期限が定められることによって、どのように対応しなければならないかを解説したいと思います。

 

相続手続が進まないことで所有者不明の土地が増えてしまった

現在の法制度では相続に関して不動産の名義変更は義務ではありません。

実際に多くの不動産の所有者が死亡した後相続による名義変更がなされていません。

理由としては、相続による名義変更にかかる費用の問題があります。

相続不動産の売却などの特別の理由のない限り、 名義変更をしなくても日常生活で特別困る事はありません。

実際に不動産の名義変更をするためには、法務局に納める税金とはして不動産の固定資産税評価額の0.4%がかかります。

専門家に名義変更を依頼すればその分費用もかかります。

「今名義変更をしなくても困ることはないので、お金も払いたくないし放っておこう」

なんて思う人がいてもおかしくないのです。

こうした理由から不動産の名義変更をしないで放置をする人が多いのです。

 

不動産の名義変更をしないことの問題

相続による名義変更をしなくても直近の日常生活で困ることがないと書きましたが、時間が経つにつれて名義変更の放置を大きな問題になっていきます。

問題としては

  • 相続人が亡くなることによりあらたな相続人がどんどん増えてしまう
  • 権利が関係が複雑化して、誰の持ち物だか分からなくなってしまう

があげられます。

これがいわゆる所有者不明土地問題といわれるものです。

実際に日本で所有者不明土地の面積は九州の面積を超えています。
2016年の国交省の調査によると所有者不明土地は全体の20%で約62万筆に当たります。
将来的には北海道の面積に匹敵するほど拡大するのではないかと言われています。

これは衝撃的ですよね。

 

所有者不明土地になってしまうと起こる問題 ~藤沢でも実際に問題が起きています~

法務省が遺産分割協議の期限を定める目的としては、早期の相続手続を促し、所有者不明土地の増加を防ぐことにあります。

所有者不明の土地では

  • 不法投棄の温床になる
  • 土地の再開発利用ができなくなる
  • 新たに住居が建てられない

などの問題が起こります。

実際に地元の藤沢や茅ヶ崎でも所有者不明の土地が多く再開発が進んでいない地域があります。現在この問題を解決する有効な手段がないのが現状です。

 

遺産分割協議の期限が定められると税金で重大な問題が発生します

遺産分割協議の期限が10年と定められその期限が過ぎた場合は、法律で定められた相続分で自動的に確定するという制度が検討されています。

この制度で発生する問題としては、相続の放置によって多額の贈与税を課せられる場合があるということです。

10年を過ぎてしまった場合、法定相続分で確定しまうということは、誰か一人の名義にする場合は

  1. 相続人全員の名義へいったん変更する
  2. その後話合いで決まった代表者の名義へ変更する

という手続きになります。

いったんは全員で不動産を取得することになるので、その後の名義変更は贈与と扱いになります。

不動産の贈与には多額の税金がかかることになります。

おおざっぱな計算になりますが仮に3000万円分の不動産の贈与を受けた場合1220万円ほどの税金がかかります。

また贈与の名義変更にかかる登録免許税は相続での名義変更の5倍で不動産の固定資産税評価額の2%がかかります。

また相続時には免除されていた不動産取得税も別途かかることになります。

とにかくデメリットのオンパレードとなります。

相続の名義変更の放置は危険になるのでたしかに相続手続は進むと思いますが、制度を知らないで名義変更を放置していた人は青ざめることになるでしょうね。

 

国の方針としては相続による名義変更をさせる方向なので早めに手続きを済ませましょう

国としては所有者不明土地の問題を放置するわけにはいかないので、かなり強硬な手段で相続手続の推進をはかることが予想されます。

現在、相続手続を放置しているという方はなるべく早めに手続きを済ませてしまった方がいいですね。

時間がたてばたつほど相続手続は難しくなるので、放置している方は名義変更を完了させることを検討してみてください。

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